Make an expedition to The TOKYO
(July.2003)


SETO'S REPORT

東京遠征2003 07月−01 



高速バスは、高速移動」



7/11(金)



現在の時刻午前3:40
日付上は7/11だが、当然7/10の夜中気分。
明日、昼間の高速バスに乗って東京に色々しに行く、

いつも何かと懇意にしていただいている浅草キッドのご両人の
お笑い男の星座2」発売記念イベント
キッドラリー2003」に参加しようと考える。
博士にも日頃から、お声を掛けていただいており、
これは、行かずにはいられないと考える。
玉さんもこの前にロケで単独京都上陸の際、
わからないながらも、少しだけ京都をご案内した。
その時に
「東京来たら、美味しい肝が食べられるホルモン屋に行こうよ。」
と、肝好きにはたまらないキモ台詞をいただいていたのだ
これを機に肝胆(かんたん)相(あい)照(て)らす中になれたら最高だ!

その肝心な用事もさることながら

今回のメインイベントは、暗中模索で作り始めた、
アントン卓袱台Ver.1.13を、



 
試作に試作を重ねまあまあの出来に仕上がったと思うアントン卓袱台


「小野夫妻、ご結婚一周年おめでとう記念」
として宅配でお送りするのではなく
自らの手で運んで小野夫妻にお渡ししたいと考える。
しかし、別所哲也氏が「ハムの人」なのであれば


私は、「卓袱台の人」として今後、小野家に認識されるのであろうか?




「ハムの人」
として活躍中の別所哲也氏




そんな不安をよそに、更なる不安が募る。
その卓袱台は素材が生木なので、
私のプレゼントしたいという思いよりも遥かに重い。
「それでこそ、己で運ぶ意義が有るぜ!」と自分に言い聞かせ、
24時間テレビで長距離マラソンをする
芸能人の気分をちょっとだけ理解することができた。
黄色いTシャツを着ていこうとしたが、幸か不幸か持ち合わせていない。




「行列の出来る法律相談所」の行列に並んでしまい
遅刻を生中継されてしまった山田花子さん。




他にも主要な目的はある。
小野邸地下研究室に立てこもり、
溢るる本やビデオに目を通したいと考えた。

まだまだある。
イノキXでお世話になった、
イトチューの西岡さんと、PAコミュニケーションの曾原さんに
ご挨拶に行こうと考える。

さらに数年ぶりに従姉妹と出くわそうと考えた。


これだけ東京に行く理由が、あれば自分も納得だ。
むしろ多いかも?

そんな明日以降のスケジュール管理をしてくれる、
EIKOの自動巻の腕時計の針を合わす。




旧姓:蒲池法子(かまち のりこ)。
元祖のりぴー。




これを腕にはめておけばいつでも時間が確認出来る。

「腕時計」

なんて便利な道具なのだ。

高速バスでの移動の間、寝ていたいので徹夜してしまえば、
バスの中はREM睡眠地獄で、あっというまに東京に着くだろうと考える。

博士に、
>バスで寝るため徹夜中です。

>以上、ジブリの森にもいきたいと思う瀬戸より

と、のんきなメールを3:40に発信したのである。

しかし、いつもの如く4:00頃に睡魔が襲ってきた。
仕方なく、「ちょっと休憩」といつもの如く「決して寝ないよ」
と自分に曖昧に言い聞かせる。

ZZZ…。


●レム睡眠(れむすいみん) 急速眼球運動(Rapid Eye Movement - REM)



この携帯電話全盛の時代に私は着唄はおろか、着メロもしていない。
携帯メールもしていない、前に入っていたのだが、全く使わないのでやめた。
更に、その携帯電話に記されている電話会社名は「CELLULAR」なのだ。

その黒い携帯電話からなんの気持ちも入っていない電子音が鳴る。
「…!だれだ!?」
REM睡眠中であったと思われるが、SEIKOに目をやると
長針が「8」を差し、短針が「9」の手前を指している。

「8:40!?」

こんな時間に電話をもらうのは、この数年あったであろうか?
携帯電話に表示されている発信相手は「江崎英司」。
そう、ハヤブサ若しくはHなのだ。



マシン・ハヤブサは全く関係ない。




これがそのハヤブサ氏。


WMFのTシャツをデザインして提出していたので、その返答が来たのだ。
いきなり、シャッキリしたふりをして対応
「シュールで良いんじゃないですか。」
「はあ、そういってくださると有り難いです。」
「で、Tシャツ自体で、何か面白い色や作りのものって無いですか?」
と質問される。
基本的に黒地で作るつもりで出していたのだが、
江崎氏は黒はありきたりで面白く無いと言うことらしい。
要望を有る程度聞いて、あとでGEP!のにーちゃんに聞こうということにした。
30分ぐらいは、話していたのだろうか、寝ぼけていたのであまり覚えていない。

SEIKOを見るともう9時を過ぎていた。
バスの発車時刻は京都駅を12:20なので、まだまだ楽勝。
この手の時間厳守に結構弱い私は、
これはこれで起床出来たので江崎氏に勝手に感謝した。
のどが渇いていたので、近所のスーパーも開いていないので、
珍しく朝っぱらからコンビニに飲み物を買いに行く。
こんな行動は今までしたことが無い。
さすが東京に出かけるとなると、何か自分も変わるのかな?
と、自分の対応の違いにやや戸惑う。

さわやか系のレモン水みたいな1000mlのパックを買う。
家に帰り、コップに注いで、

映画「家族ゲーム」
での松田優作の様に、一気に飲み干す。
この飲み方、昔テレビで見て
「うわあ、これ俺も一緒だ!よーし、やり続けよう。」
と、そのころからずーっとやり続けていたスタイルなのだが、
いつしかその飲み方が松田優作から来ていることを忘れていて、
また、「家族ゲーム」を見て、「はっ!」となったのを思い出す。







とにかく、潤いを取り戻したので、やや元気になった気がした。
人間は水分が必要だと改めて実感する。

すこし、荷造りの確認など諸々をして過ごす。

更に、CDを借りていて、返却日がその日だった。
数枚借りているので、数日間出かけていると延長料がバカにならない。
時間に余裕が有るので後で行こう。
その前に、シャワーを浴びることにする。
この時点で、10:30

これほど順調に準備して余裕タップリな感じは無いなあ。
と、温水を心地よく浴びながら、余裕で風呂場内の時計に目をやる。

「?!!!!  11:40!」

「えっ?」
気を取り直して、洗面所の時計にも目をやる。
(しかし、時計だらけだなあ)

「11:40」

間違いない、現在時刻は「11:40」なのだ。

一瞬、日付変更線を越えてしまったのかと錯覚したが、
シャワーもホドホドに慌てて浴室を出る。
部屋の時計をみると、「10:10」なのだ。
そうか、昨日SEIKOの針を合わせる為に見た時計が、
1時間30分遅れていたのだ。
何を隠そう、その横に置いている時計は電波時計で、
秒たりとも狂わない代物にもかかわらず、
その安物時計の時間を見てそれを鵜呑みにしていたのだ。
しかも、思い返せばその電波時計も見ていたのだ。

その電波時計は、たまに時間を勝手に合わせる機能があり、
誤差を修正するため針がカタカタカタと長針短針秒針が
各々の指すべき時間に突き進んでいくのだ。
また、それをやっているのだとその時、勝手に解釈してしまい。
安物時計を信用してしまったのだ。

「うおー、えらいこっちゃー。」
ほぼビショビショのままCDを片手に車に向かいTSUTAYAにGO!
カウンターに着くと、1人が借し出しで並んでいるところだった。
しかし、なんと十数枚も借りているヘビーユーザー。

「ブルースブラザーズ」
での、役所が昼休みで待たされるシーンを思い返すにはいられない。

イライラしながらもなんとか、数分待ったところで返却に成功。




私の「愛すべき映画ベスト10」
に入っている映画の一つ。




今考えれば、CDなんか家の人間に後で返却を頼めば
全く問題なかったのに何故かそのひっ迫した状況にも関わらず、
自分で行ってしまったのだ。
相当、焦っていた自分を今確認できる。

しかし、焦らず事故らず無地家に帰還。
そこから、重い卓袱台とadidasドラムバッグを
それぞれ両肩に背負い近所のタクシー会社に向かう。
その時点で、「12:00」
運が良ければここから15分で行くことが出来る。

するとちょうどタクシーがやってくる。
この超緊急時に、およそその時点での状況が
ラッキーでは無いのにも関わらず「ちょっとだけラッキー」と、
「ナッキーはつむじ風」を全く思い出さずに乗り込む。
「スミマセン、京都駅八条口まで、12:20迄に行きたいんですけど。」
少し困った感じで運転手さんが「ハイ。」と答える。
家の近所なので、「こっちの道の方が早いんだけどなあ。」と、
にわか抜け道通な感じで、
今走っている道に納得しないままグッと我慢で平静を装う。

12:17

何とか間に合うかと思いながら、
八条口に到着なのだが、思っているところよりも大分手前で停まる。

「あれえ?これって空港行きのバスじゃないですか?」

「いやあ、昼間はここぐらいしかないですよ。」

「あー、あれが、JRのバスですね、はいどうも。」

と、おりて直ぐにそのバスが発車。やっぱりアレは空港行きのバスじゃん。

タクシーに乗り直そうとしたら、タクシーも発車。

ポツーン。

「呆然となんてしていられるか、動くのだ俺の右脚君、左脚君。」
しかし、何とも荷物が尋常では無い。
チクショウ、早速試練を与えるのか神よ。
だから神なんて嫌いなのだ。でも、阪神は好きだ。

自分の思っていたバス乗り場にダッシュらしき動きで到着。

「観光バス乗り場」

と、書いてある。確かにJRのバスなんか全然見あたらない。
「あれえ?」

完全に頭の中が真っ白だ。ホワイト&ホワイト。
みどりの窓口で確認だ!グリーン&ウィンドウ&マウス。

「スミマセン、高速バス乗り場はどこですか?」
「烏丸口です。」
「…。」

なんの返事もせずに自分の思い違いだったことをアットいう間に理解して、
またダッシュらしき動きで全く逆の烏丸口に向かう。

が!

なんと卓袱台を背負うために付けていたひもがはずれる。
急いで、わっしょわっしょいよろしく、その卓袱台を両手で頭上に掲げて移動。
傍目には相当おかしい人扱いだったのであろうが、
そんなもん関係ないもんね。バスに乗りたいんだもんね。

階段を駆け上がったところで、徹夜と、日頃の不摂生で息が切れ
やや諦めムードタップリで一瞬ペースダウンしてしまう。
エンセン的表現をするならば
「ココロ、オレチャッタネ。」
である。




村上選手に元気よくパンチを放つスタンプラリーの様な体の井上選手。
「ガンバッテダヨ。」も、あまりにも有名なオリジナルセリフ




しかし、プロレスにドロップアウトした奴とはひと味違う所を見せるべく
右脚君と左脚君のコンビがここから頑張ってくれる。
相当限界が来ている、しかしこの階段を降りれば、バス停は直ぐ目の前。
トントントントントン…
その階段が一体何段有るのかは知らないが、
かなり良いペースで降りることに成功。
やるなあ、レッグ&フット。

見えた!バス停だ!そして「JR」のロゴも格好良く見える、
「新宿南口行き」と、書かれた目標地の文字も見える。
私が乗るべきバスが、そこに確認出来る。

その距離およそ30m。
「捕らえた、もらったぜー。」と撃墜王の如くロックオン。
一瞬SEIKOを見ると12:23。
こちらの遅れを気遣ってくれたのか発車時間の多少の遅れは有るモノだ。
ちょっと見直したJR!
と思った瞬間、

プシュン!ンゴー、ブルブルブルーン。

バスは私を乗せずに発車した。

カーペンターズ 涙の乗車券(TICKET TO RIDE)
♪he's got a ticket to ride (JASRAC無許可)
の、フレーズがマジで頭の中で渦巻く。

「え〜、ウソだろ〜。」

「クイズ100人に聞きました」の「見送り」の旗でもあれば
なんとかその場を誤魔化す事が出来たのに。



 
当時、関口宏のテーブルへのもたれ具合を真似する子供達が急増し社会現象となる。



ガックリとうなだれて放心状態ながらも
目線はそのバスから離すことが出来ない、
しかし、なんとそのバス停から発車したバスが
直ぐそばの道をまた通って行くではないか。
トラベル・チャーンス!

また、わっしょいわっしょい卓袱台を頭上に掲げてダッシュらしき動きで移動。
しかし、高速バスとはよく言ったモノで、バスって相当、高速で移動する。
人間よりも遥かに高速。

普段高速バスに対して、
「どこが『高速』やねん、何時間かかっとんねん。」
と、突っ込んでいたのだが、
このときばかりは
「仰るとおりでございます。『高速』でございます。」
と認めざるを得なかった。




見事「高速」の称号を得たバスさん



当然追いつくはずも無く、
バスはただ通常業務をこなすべく
淡々とおそらくいつもと変わらないであろう
法定速度内のスピードで走り去っていった。
もう諦めて、その場にへたり込む。
うなだれながら、汗だくで、トホホ臭をプンプン出しながら再び駅に戻る。

そのダッシュらしき移動での総走行距離およそ3km(推定距離)
しかも、荷物過積載。

一体これからどうしよう…。まだ京都から出ていない。



※イメージ画像

つづく

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